第8章 スンギギの話

 

スンギギビーチ

 遠浅で綺麗なビーチだ。ホテルが乱立してきたので、いつまで綺麗な状態を保てるかは分からないが、私が訪れたこの時は、非常に綺麗だった。

 この入り江で、ウインドサーフィン等のマリンスポーツも行われている。ダイビングは、ギリトワンガン方面に行くと船頭が言っていた。

  この時、スンギギの情報は皆無に近い状態にあった。何処に泊まろうかとジャランジゃランしたが、荷物が重いので、見てくれのいいホテルに入った。たまには贅沢もいいなと思って入っていったが、受付カウンターで

「NO ROOM」の一言で、追い払われてしまった。変だなと思いつつ、この時期に満室のはずはないし、と呟き四郎しながらそのホテルを後にした。強い日差しに負けて隣のコテッジに入り、部屋を聞くと

「OK」の心地よい言葉に、宿泊を決めた。インドネシアに来て、1泊20ドル以上の部屋に泊まった事の無い僕だったが、又も12ドルの部屋になってしまった。どうも貧乏旅行が僕の宿命のような気がしてきた。(最初のホテルで断られたのは、僕が米袋の生地で出来た半ズボンをはいていたのが原因のようだった。12ドルのホテルのボーイにからかわれて初めて気が付いた。インドネシアの様な階級社会では、身なりで判断されるようだ。日本でも同じかな?!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このコテッジは、リナコテッジと言う名前で、部屋の壁は、竹で出来ていた。雰囲気は非常によかったが隣の話し声がやけに大きいのが気になった。レストランは結構まともで、朝食と夕食はここで食べた。リナで、一番気に入ったのは、ビーチ側の席で海風に吹かれる事だった。この風が非常に心地よく、インドネシアに来て初めての快感と言えるレベルにあった。

 

リナコテッジのレストラン海側テーブル

ここで、フルーツジュースを呑みながら本を読む。信じられないような気持のいい風が吹く。

また、リナの風に吹かれに行きたいと思うくらい、気持がよかった。

リナコテッジを吹く風は、インドネシアのそよ風!!

 

スンギギをジャランジャランしても、クタの様な刺激が無い。日本人旅行客を見かけなかったし、ジゴロの様な輩も見かけなかった。気を抜いて歩いていたら、5歳くらいの現地の子供に声をかけられた。

「夕日の綺麗に見えるところを教えてあげる」と言うのだ

「そんなに綺麗なのか?」と聞き返すと

「ホントだ、近くにオシンバーがある。 女 女」と言い出した。困ったもんだと思いつつその場を離れた。オシンは、インドネシアでも放送されていて

非常に人気があり、再々放送までされているそうだ。(日本の番組は、結構インドネシアで放送されていて、インドネシア語を喋るドラエモンには、驚かされた。)誤解の無いようにしなくてはならないので、客引きしていた

 

 

 

子供は、数回のインドネシア旅行中1人しか見た事が無い。

スンギギも、数日で飽きてしまい、クタに戻った。ムティアラにチェックインした時に見たミキーの笑顔に、僕がもっていいるバリのイメージがダブった。

 

 

スンギギビーチで遊ぶ子供

 写真で判断できるか判らないが、男の子は素っ裸で飛び回っていた。砂のパンツがまだまだ自然が豊かであると言う事なのかは分からないが、客引きしていた子供とは違う。

 泳ぐ姿は、クロールと犬掻きをミックスしたような大胆な泳法だった。

 


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